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2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業!により、金沢駅は大幅リニューアルされました!
金沢駅は元々、もてなしドームや鼓門、地下庭園(サンクンガーデン)、巨大モニュメントなど、特徴的で個性がある駅前でした。この個性が駅前のみならず駅ナカに波及し、金沢駅は「駅ナカ美術館」と称されるようになってます!そんな金沢駅ナカ(金沢駅構内)を見ていきましょう!
金沢駅コンコースは、北陸新幹線金沢開業直前に大幅リニューアルされたもので、鼓門をイメージした能登ヒバを用いた門型柱や最新型のデジタルサイネージなどが目を引きます。
この門型柱は駅出口に向かう面には、和紙を内側から照らし、上部にデジタルサイネージが設置された構造となっています。
木の香りがする門型柱ですが、この柱の内側に大型伝統工芸品プレートが設置されています!
この大型伝統工芸品パネルは、コンコース柱12対24本なので24作品が並んでいます。
作品の数々は抜粋ですが、どれも美しい作品ばかりで、立ち止まって記念撮影する方も見られました。
こちらは輪島塗の作品で、重要無形文化財[沈金]保持者の方の作品です。
コンコースには重要無形文化財保持者の方の作品8つあります。美術館級の作品ばかりで魅了されます。
やっぱりどの作品も作者やそれぞれの特徴があり、美しい作品ばかりです。
下には説明版もあるので、一つ一つ巡るのも大変価値があると思います。
新幹線側、みどりの窓口向かいに新幹線金沢開業直前に出現したのは、大陶壁です!
この作品は、文化勲章受章者であり日本芸術院会員の
十代 大樋 長左衛門 氏の作品です。大樋焼の「日月の煌き」という作品で、禅の一部分を言い表していると言われる「まる(◯)・さんかく(△)・しかく(□)」に基づいているようにも感じられます。(個人的に思った感想です)
幅8m、高さ4mあるそうですよ。
新幹線改札口を抜けると(新幹線ホームから改札口を抜ける際に)、上へ伸びる1対の光の柱があります。
拡大してみるとこんな感じです。
実は、特殊な技法で立体的にすいた和紙がガラスに挟み込まれているのです。
確か、3層になっているそうで、製作は大変だったそうです。裏側から照明が当てられ、和紙のゲートがお出迎えしてくれます。
新幹線駅舎中2階のトイレの入り口には2点の加賀友禅と金沢の山間で昔から作られている二俣和紙が展示されています。
男性トイレ入り口は兼六園の花鳥風月
女性トイレ入り口はアケビを題材とした四季の移ろいが表現されています。
トイレに入る前にその美しさについつい見惚れてしまいます。見惚れてしまってトイレを忘れないようにご注意を(笑)
「駅ナカ美術館」を堪能するには、新幹線駅舎中2階の待合室をスルーするわけにはいけません。
中2階の待合室は、加賀藩5代藩主・前田綱紀の「百工比照」にちなんで、「百工の間」と名付けられ、この待合室とホーム階の待合室と合わせて、30品目236点の石川県の伝統工芸品を見ることが出来ます。
236点の作品の一部です。
見ていて飽きません。一つ一つに個性があり、作者の思いが伝わってくる感じです。
伝統工芸は今後何百年と残ってほしいものですが、後継者不足で厳しい現状もあります。百工の間の展示されている伝統工芸品は、後世へと残してほしいものばかりだと感じます。
作品にくぎ付けで、列車に遅れないようにお気をつけて^^
新幹線ホームに行くと、特徴的なのが、巨大金箔パネルです!
計60本の金箔が柱を彩り、ホームにかがやきを与えています。
拡大するとこんな感じです。
60本の柱で合計2万枚以上の金箔が使用されており、大変贅沢な作りとなっています。
ちなみに、中2階の衝突防止用目印にも金箔が使われています。
以上、ここまで紹介してきた、金沢駅の伝統工芸品ですが、当初の計画では、「金箔ふう」「加賀友禅ふう」「伝統工芸品ふう」のパネルや模造品が並べられる予定でしたが、石川県や金沢市が中心となり、県内の伝統工芸の組合や組合員に呼びかけ、すべて本物の伝統工芸品を使用されることが実現しました。
金沢駅構内の随所に本物の伝統工芸品が使用された「全国で唯一の駅舎」、「駅ナカ美術館」が誕生することとなりました!!
是非散策してみることをおすすめします^^